三歩進んで一歩下がる

<三歩進んで一歩下がる>
先日の峪は10年ぶりでした。

昨年秋にはアクセスを確認するために車で通っていました。
それでも山へ入るとあちらこちらに時の流れを感じるもので。

到着して支度を済ませ、イザ!と歩き出すと何やら足が重い。
ソールに霜柱が張り付いていました。
峪下へ降りる頃には鼻水も出て。
水温9度。
この峪は春が遅いと今時期に来てみたのだけど。

ヤマメはドライフライにも出てくれました。

以前はある程度釣り上がらないと反応の出てこないものでしたが
この10年、入った釣人の釣法によるものか、
意外と釣り始めの浅い場所で小ぶりなヤマメたちが躍動を見せます。

大場所で4匹。1匹はばらしました。
これを2人3人で同時に投げ始めると2匹止まりでしょうか。
大岩の影にかがんで手前死角から流し始め、左、中央、奥へとその範囲を広げていきます。
そしてこれでもうお仕舞だろうという頃には別の物がつり始めました。
私の太ももです。日頃の運動不足と歳。
山釣りというものはこういう自分を自分で受け入れる手段にもなるわけです。

しばらく足を投げ出しておにぎりを頬張る。
あのヤマメたちはもうとっくに岩のすき間に頭をこじ入れているのだろう。

さてと腰を上げるとまた困りました。
いいえ、釣人としてルートの記憶は薄れていません。
いつもの仙道は抜け落ちて今は水の中からツバキの華を咲かせています。
仕方ないので竿片手に未踏の崖に取り付き、ときどき眼下の蒼き水面に目を凝らす。
体力の代わりに慎重さというものが備わって不思議と落ち着いていました。
落ちたら死ぬよ、落ちたら死ぬよと言い聞かせ、三歩進んでは一歩下がり無事踏破。

ここからしばらくは浅い区間。
こちらも腹を満たしたばかりでヤマメのようには素早く動けません。
時計を確認しつつ、目ぼしいポイントだけを放って次の大場所へ。

瀬尻を流すとヤマメの背中が素早くフライ直下に現れました。
そのヤマメは向きを変えて2度3度フライを見て慌てて逃げていきました。
なかなかのサイズ。フライを1サイズ落としてパターンも変えました。
魚が逃げて行ったほうの波立ちにフライを投入し静かに待つこと二回目。
ざんねん!最初の一のしでフライを切られて後の祭り。
結びは3回まわして大丈夫のはずだったけど。

ここまで10匹。最大24センチ。すべて同じ色。
時間もよい頃と竿をたたんで帰路へとむかう。

いつかまた、ここへ来ることがあるのだろうかと自問自答しつつ。
まあ、楽しい釣行でしたね。


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